筋トレBIG3は本当に必要なのか?改めて考えてみる
さてトレーニー、筋トレ愛好家なら一度は取り組んでいるであろう筋トレBIG3。
特にベンチプレスあたりは好きな種目の方も多いのではないでしょうか?
しか〜し!ネットやYouTubeで観るとBIG3は不要みたいな記事も多く見受けられるんですよね!
結論から言うと初心者こそまずはBIG3で基礎力をつけるべきだと考えています。
ということで今回は本当にBIG3は不要なのかどうかも含めてご紹介していきたいと思います。
筋トレのBIG3についておさらい
知っている方も多いと思いますが、大切なことなのであえて書きます!BIG3とは「ベンチプレス」「デッドリフト」「スクワット」の3種目のことです。
いずれの種目も全身をくまなく鍛えられる多関節種目(コンパウンド種目)であることから、最も王道のトレーニング種目としてBIG3と呼ばれているわけです。
ベンチプレス
ベンチプレスは、バーベルで行うバーベルベンチプレスとダンベルで行うダンベルベンチプレスなどがありますが、BIG3で言われるベンチプレスは、バーベルで行うベンチプレスのことを指しています。見てわかる通りバーベルを胸の上で上げ下げする種目です。(本当はもう少し複雑です。)
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主に鍛えられる筋肉
大胸筋・上腕三頭筋肉(腕の外側)、肩の前部
ベンチプレスの魅力はなんと言っても、上半身の前側の筋肉をくまなく鍛えられるところです。筋トレといえばベンチプレスというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?
スクワット
こちらも下半身を鍛えるトレーニング種目としては、筋トレをしたことのない人でも聞いたことのある種目ではないでしょうか?
実は、有名なだけでなくスクワットをやるだけで、下半身のほとんどの筋肉を鍛えることのできる優秀なトレーニングなんです。その素晴らしさ(そしてキツさ)から「キング・オブ・エクササイズ」なんて言われている、ある意味恐ろしい種目です。
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主に鍛えられる筋肉
大腿四頭筋(太ももの前側)、ハムストリング(太ももの裏側)、大殿筋群(お尻)
筋トレの中でもカロリー消費が多い種目なので、痩せやすい体質を目指すにはスクワットはめちゃくちゃ良いトレーニングです。どちらかと言えば女性に人気の種目の印象です。男性トレーニーは嫌いな人も多いです(笑)。
デッドリフト
BIG3最後の一つがデッドリフトです。こちらは上記2種目に比べると一般的な知名度はやや劣るかもしれません。一見すると重りをついたバーベルをただ持ち上げるだけのようにみえますが、その見た目以上にえげつない種目です。
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鍛えられる筋肉は、スクワットと若干被りますが、どちらかと言えばデッドリフトは背中にも関与するので、トレーニングの仕方によってはスクワット以上に全身を鍛えることができると種目です。
主に鍛えられる筋肉(脚)
大腿四頭筋、ハムストリング、大殿筋など
主に鍛えられる筋肉(背中)
広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋群など
デッドリフトはベンチプレス・スクワットに比べるとフォームが難しく腰を痛めやすい種目でもあります。
BIG3不要論について
さて最初におさらいをあえて書いたのは、その鍛えられる筋肉の数です。鍛えられないのは肩のサイド側くらいでそれ以外はほとんど全身を鍛えられるような種目ばかりです。
全身鍛えられてぶっちゃけこれだけやっておけばいいんじゃね?って感じのBIG3ですが、特にベンチプレスやデッドリフトに関しては不要論あるいは重要視していない意見も多いのです。その理由について説明していきます。
理由1 狙った筋肉を鍛えられない
BIG3をやっていない、不要と答えている人は、たいていめちゃくちゃマッチョです。
つまり…めちゃくちゃマッチョなレベルになると、ベンチプレスやデッドリフトで全身を一度に鍛えるレベルは通り越しているということです。
ベンチプレスやデッドリフト不要と言っている方も一般の方では信じられないくらいの重量(例えばベンチプレス100kg)は軽々に持ち上げることができるはずです。
そのレベルに達してしまうとトレーニングの強度がある程度頭打ちになってしまうので、様々な種目を取り入れて刺激を変えたりしているわけです。また全身を一気にではなく一つ一つの筋肉をしっかり細かく鍛えていく必要があります。
例えば胸だけを鍛えたいのに、ベンチプレスでは、肩の前部や上腕三頭筋も関与してしまいます。胸だけを鍛えたいのであれば、上半身をがっつり使うベンチプレス以外にも種目はたくさんあるので選択肢から外れてしまうという感じですね。
理由2 筋肥大の効果が得にくい
理由1にも似ていますが、全身をくまなく鍛えられる反面、可動域などの関係で、ピンポイントで筋肥大を意識したトレーニングがしにくいというデメリットがあるためです。
例えば以前紹介したこの記事では、ベンチプレスよりもダンベルフライのほうが筋肥大の効果が高いと紹介しましたが、これは身体の可動する範囲などの関係などから筋肉の刺激が少なくなってしまうからとのことでした。
理由3 トレーニングの難易度が高い(特にデッドリフト)
特にデッドリフトに言えることですが、トレーニングの難易度が高いため身体を痛める可能性があるということです。
デッドリフトは、脚と腰・背中というほぼ全身の筋肉を使ってバーベルを持ち上げるトレーニングです。そして基本的には重い重量を扱う種目になるので、やり方を間違えると筋肉や関節を痛める可能性が高いです。なのでBIG3でも特にデッドリフトは初心者向けとしてはおススメしていない方が多いと思います。
もちろんベンチプレスやスクワットも誤ったフォームで実施したり、重い重量を無理やり扱ったりすれば重大なケガにつながる可能性がありますので、注意が必要です。
おまけビジネス的な要素もある
これは特に近年ではよくある傾向かなと思います。YouTubeやブログなどはやはり人の目を引いてなんぼです。初心者といえば「BIG3」と言うのはもはや定番過ぎて見出しにしても目立たないですよね。
BIG3よりも筋肥大するのはこの種目だ!
という言うような見出しをつけて逆張りして人目を引こうというわけです。
もちろんBIG3よりも効率の良い種目はあるとは思いますが、これはすでにガチのトレーニーに対しては有効ですが、全くの初心者であればオーソドックスな種目を中心に実施するべきです。
それでも初心者にはBIG3がオススメな理由
ここまでの記事を読むとまるでBIG3の不要論者のように感じる方も多いと思いますが、わたしはBIG3愛好家です。
またジムにいてもBIG3を取り組んでいる方は圧倒的に多く、人気が高い種目だなと実感しています。ということで、不要論に対抗して、初心者こそBIG3をある程度磨くべき理由を紹介していきます。
理由1 全身を鍛えらる
やはりメリットでもありデメリットでもあるのが
BIG3は全身をくまなく鍛えられることです。
例えばデッドリフトで鍛えられる筋肉をそれぞれ単独で鍛えようとしたら、7種目ぐらい別々のトレーニングをしなければなりません。ガチのトレーニーならまだしも、一般の筋トレ愛好家には、この数をこなしていくには相当の気合と根性が必要です。
特に運動習慣のない方や初心者は、全身の筋肉がまだついてません。やはりまずは全身の筋肉をバランスよく鍛えることが大切だと思います。
前述のとおりデッドリフトは少々難易度が高い部分もあるので、取り組む場合は注意が必要ですが、まずはBIG3を通して全身を鍛えていきたいですね。
理由2 高重量を扱える
これもBIG3のメリットですね。やはり使う筋肉が多い分、扱える重量も増えます。例えばベンチプレスの場合、筆者の場合は、ダンベルだと片手で30kgが限界ですが、ベンチプレスで全身を使えば87.5kgも挙げることができます。
これは筋肉だけでなく神経を鍛えることにもつながります。筋肉の成長には神経の発達も重要です。高重量でトレーニングすることで、身体を重い重量に慣らせることにもつながります。
また高重量を扱うため、問答無用で体にガツンと負荷がかかるので、筋肉への効かせ方が未熟な初心者でも追い込みやすいのもいいですね。
理由3 単純に楽しい
高重量を扱えるということにも通じますが、やっていて単純に楽しいですよね。例えばベンチプレスを100kg挙げるという目標を作って、それに向かって努力してトレーニングして目標の重量を挙げる。この目標を一つ一つクリアしていく達成感は、なによりもBIG3で得られると感じています。
いまだに多くの筋トレ系ユーチューバーがBIG3動画を挙げているのを見ても、やはりBIG3は楽しいんだなということがわかりますよね。
理由4 奥が深い
これは楽しさにもつながりますが、BIG3はとても奥が深い種目です。全身の様々な筋肉を使いますから、フォームの意識が少し変わってしまうだけでもその日のパフォーマンスが変わるくらいの難しさがあります。私のような初級者ですら微妙な変化を感じるわけですから、中級者・上級者であればさらに繊細さが求められると思います。
スポーツやゲームでも簡単にクリアできたらつまらないですよね?このパワーだけでなくテクニックも必要な奥の深さがBIG3の魅力だと思います。
HOW TO 動画が多い
デメリットの中で人目を引くためにBIG3を紹介している人もいるとお伝えしましたが、逆にいえばそれだけBIG3を紹介しているYouTube動画は多いと言うことです。
ニッチな種目は選択肢が少ないですが、色々な人が出しているBIG3は選択肢が多いので、様々やり方を試すことができます。自分にあったやり方を教えてくれる動画はきっと見つかるはずです。
フォームはめちゃくちゃ重要
お伝えしたようにBIG3は魅力がたくさんありますし、最も歴史の深い種目でもあります。
一方で、身体全体を使うため正しいフォームで実施するのが難しい種目でもあります。
こればっかりは、自分でしっかりとしたフォームで出来ているかを確認するのはかなり難しいです。
私は自己流で続けていますが、資金に余裕があるならパーソナルトレーニングジムでしっかり基礎を教えてもらった方が安全かつ確実です。
まとめ
一つ一つの部位だけのトレーニングだけを考えれば、BIG3では足らない部分があるかもしれませんし、筋肥大の効果が劣る部分もあるかもしれません。しかし良い点もたくさんあります。
- 高重量が扱えて楽しい
- 種目をいくつもこなす必要がなく、単純でわかりやすい
- 全身をバランスよく鍛えることができる
- 奥が深い
- HOW TO 動画が多い
BIG3を中心に全身をバランスよく鍛えてからでも、細かい種目を実施していくのは遅くはないと思います。
ぜひ筋トレのスタートとしてBIG3取り組んでいってほしいと思います。今回の記事が皆さんの参考になれば嬉しいです!
ではまた!